2003-01-01から1年間の記事一覧

「胡椒息子」-獅子文六-

獅子文六の小説はどれもテレビのホームドラマの小説版といった感じなのだが、これが昭和12年に書かれたもの打と思うと許せてしまいます。続けて読もうとは思いませんが・・・・。さて、私は昨日今日と大掃除に追われ、夕方ちょっと自転車で吉祥寺に出るとい…

「deja-vu N12 特集:安井仲治と一九三〇年代」「deja-vu N19 

今日からミオ犬が長崎に帰省中。というわけではないけど、昼は中央線沿いを歩き回り夜は会社の友達と「バー部(イクラじゃないよ)」で浅草のフラミンゴバーへ。 会社の友達といっても今では4人とも違う会社に勤めてます。半年前は4人とも同じ会社だったの…

「青梅雨」-永井龍男-

永井龍男について前からいつかまとめて読みたいと思ってますが、それほど値段は高くはないけど、どこにでもあるというわけはないのでなかなかね。 ここに収録されている短編はどれも「穏やか」で読んでいて心地よいものばかり。ギスギスしたところもドタバタ…

「古本で散歩」-岡崎武志-

ロンドンに持っていって結局読めなかった本。古本好きの作者が古本屋さんについて古本との出会いについて書いています。中央線古本屋紹介もあるので参考になります。単に「安いから」「新刊の書店で売ってないから」という理由で古本屋に行っている私として…

「The MARMITE Cookbook」-Paul Hartley-

ポートベローのマーケット中程にあるBook for Cookという本屋さんで購入。ここは奥がカフェになっているのでちょっとお茶したかったのだけれどあいにく満席でした。名前のとおり料理に関する本の専門店でほかにもコーヒーについてのミニブックやクッキーの本…

「古本屋おやじ」-中山信如-/「古本夜話」-出久根達郎-「古本街

旅行に行くときはたいていひとりの作家の本をいくつか集めてゆっくり読むことにしているのだけれど、今回のロンドン旅行は決まってから出発までの期間が短かったので、とりあえず本屋で見かけた古本(屋)に関する本をいくつかそろえて持っていきました。 と…

「男性自身 卑怯者の弁」-山口瞳-

そんな柳原良平の本を眺めながら会社との行き帰りは山口瞳の本を読んでいたりする。 この「卑怯者の弁」は「国家というものを煮詰めれば軍事力ということになる」という清水幾太郎の論文に対して20歳以降の人生は考えられなかったという“戦中派”として、その…

「柳原良平の装丁」-柳原良平-

山口瞳の本の装丁のほとんどを柳原良平が手がけていて、その多くは山口瞳の絵が描かれているいるせいか、山口瞳の本を読んでいると文章を書いているのは表紙に描かれている男の人というイメージになってしまい、しいてはその絵を描いている柳原良平が文章を…

「ことばの食卓」-武田百合子-

今でもそうなのだけれど私は子供の頃から鼻が悪かったので、どうしても口で息をしてしまい、よく親とかに「口をあけてる!」と注意されてしまいます。あなたもそのたびに鼻から管をいれられて、その管をとおして耳から空気が出るなんてことをされてごらんよ…

「花森安治の編集室」-唐澤平吉-

週末に雨が降るといやですね。でも私の場合、雨が降ろうが雪が降ろうが、用事がなくてもたとえ喫茶店で珈琲だけ飲んで帰って来るだけだったとしても、とりあえず出かけてしまいます。普段それほど体を動かしているわけでもないけれど、なんだかずっと家にい…

「東京の小さな喫茶店」-常盤新平-

気がつけば前回書いてから一週間経ってしまってました。はやいねぇ。常盤新平の本は高校生の頃よく読んでいました。多分、海外文学の本を選ぶ基準として初めて意識した翻訳家かもしれません。でも翻訳家として有名な割には作品としてはアーウィン・ショーと…

「ku:nel」(創刊2号)

昔は一つの雑誌を好きになると内容も見ずに発売日になると本屋に行って、もしそれがあまりおもしろくなかったとしても「次に期待」という感じで雑誌を買っていました。でもいつのまにか毎月絶対買うという雑誌もなくなってしまってなんだか寂しいような、「…

「僕は散歩と雑学が好き」-植草甚一-

「コラージュ日記」が発売されているせいもあって、最近また植草甚一の本を読み返してみようかなぁ、なんて思っているのだけれど、10代や20代の頃に聴いて置くべき音楽や読んでおくべき本、観ておくべき映画・・・・というものがやっぱりあって、植草甚一の…

「空飛ぶ絨毯」-堀内誠一-

このところ暇さえあれば古本屋に寄っているという感じなので(昔からか?)、ネットで本を注文することもなかったのだけれど、欲しい本があったのでいくつか注文してみました。やっぱり欲しい本が決まっているときはネットは便利ですね。この本は、1980年代…

「カフェの話」

カフェブームというものがいつから始まったのか、そしてもう終わってるのか、続いてるのか、よく分かりませんが、2000年に発行されたこの本を読んでいると「ブームの前から」という言葉が何回も出てきて、特に感慨もないけれど「ブームだったんだなぁ」と思…

「男性自身 おかしな話」-山口瞳-

前の会社で仲の良かった人が会社を辞めることになったので、金曜日の夜に送別会に行って来ました。30人弱の小さな会社なのですが、送別会に出席した人数は27人。その内半数近くがすでに辞めてしまった人という状態。来れない人からは電話があったりして「変…

「男性自身 素朴な画家の一日」-山口瞳-

山口瞳の本は、電車の中はもちろんちょっとした時間ができるたびにちょこちょこ読んでいって、まだ何冊もあるしね、なんて思いつつすぐに読んでしまいます。といっているうちに文庫本を読み尽くしてしまうのかな。連休の最終日は小雨の中、ユトレヒトでやっ…

「私の浅草」-沢村貞子-

私は別に懐古的ではないと思うけれど、年末が近づく頃になると日本的な文章が読みたくなってしまい、20代の頃でも普段はアメリカやラテンアメリカの作家の本ばかり読んでいるのに、12月になると池波正太郎の本ばかり読んでいました。この「私の浅草」もその…

「最低で最高の本屋」-松浦弥太郎-

休日に遊びに行くちょっと前だとか寝る寸前の時間とかに少しずつ読んでいた「最低で最高の本屋」が読み終わってしまった。基本的に読みやすい文章だし、それほど厚い本でもないので一気に読んだらすぐに読めてしまうのだろうけれど、なんだかすぐに読んでし…

「早春」-庄野潤三-

庄野潤三が奥さんと神戸を訪ね、市内を歩いたり、食事をしたり、さまざまなところを見物したりするという内容で、これといったストーリーはなく作者が私の「神戸物語」というように、同行する芦屋に住む妻の叔父夫妻と、作者の大阪外語学校時代の同級生で新…

「ZWARTE BEERTJES」-Dick Bruna-

ディック・ブルーナの父親の経営する出版社A.W.Bruna & Zonn社の人気ペーパーバックシリーズ『ZWARTE BEERTJES』(Black Bear)から彼が1950年〓70年代にかけて手がけたもの1000点を収録した本。ブルーナの装幀に関しては以前から洋書で出ていましたが、こち…

「酒呑みの自己弁護」-山口瞳-

私はお酒が好きなのだろうか、ということ考えてみると、それほど好きというわけでもなくて、この本に出てくるように「酒のない国」に行ったとしても全然不自由しないのではないかと思います。それよりもお菓子がない国のほうが困るかもしれません。酒に強い…

「コーヒー入門」

カラーブックスのシリーズは一時期流行っていたみたいでいろいろな人がいろいろなところで紹介しているのを見かけたものです。なのであるところでは結構高い値段で売られていたり、あるところでは文庫本のコーナーに投げ売りのように売られていたり、とさま…

「舌の上の散歩道」-團伊玖磨-

最近、少しずつ食事や食べ物というものを生活の中心に持っていこうと思っています。そうすることで、すごく心地よい生活を送れるのではないかと思うのです。よく分かりませんが・・・・。 で、私の場合、まずは食事に何を食べるかということをきちんと決める…

「独りの珈琲」-増田れい子-

私はたいていの場合、お昼ご飯は会社でお弁当を食べているのだけれど、一週間に何回かは外に食べに行っています。何カ月前は同じ課の人と5、6人で食べに行っていてなかなかお店に入れなくてさまよったりしていたのですが、1人辞め、2人辞め、新しい人が…

「ねむれ巴里」-金子光晴-

「ねむれ巴里」は「どくろ杯」「マレー蘭印紀行」と続く作品なので本当はそれらを読んでからにしようと思っていたのだけれど、このあいだ横浜に行ったときに古本屋で見つけたのでとりあえず。 最近割と軽めの本ばかり読んでいたので、金子光晴の巴里での生活…

「ファイヤーキング マグ図鑑」-山下哲-

テラピンで壁際の棚にマグが並んでいるのを見るたびに「欲しいなぁ」と思ったり、雑貨屋やアンティーク一で見るたびに「そうそう買えるもんじゃないね」なんてあきらめたりしているファイヤーキングのマグ。こんな本を読んでいると「こんなのもあるのか」「…

「私本歳時記」-山口瞳-

この本で一番気に入っているのは表紙だったりするのだけれど、ペーパーバックスと違って日本の文庫本は本自体にデザインがされているのではないというのが残念。表紙も本の一部だと思うんだけどなぁ。久しぶりに中目黒〓代官山を歩いてみました。前回行った…

「ku:nel」

台風が来ているせいで週末は雨降り続き。それでもちょっと用事があったため久しぶりに横浜に行って、ついでに関内から黄金町、日ノ出町、そして桜木町と古本屋を回ってみました。でも収穫はほとんどなし。ということで疲れただけ。途中で自分でも「何やって…

「結婚します」-山口瞳-

この本はかなり前に手に入れた「結婚しません」と続けて読もうと思っていて探していたのだけれど、どうも巡り合わせが悪いようでなかなか手頃な値段で見つけることができませんでした。で、手に入れたと同時に読んでみたのだけれど、よく考えたら「結婚しま…