2007-01-01から1年間の記事一覧

今年聴いた音楽いろいろ

7月くらいに買ったものの、さすがに真夏に「今日の雪」を読むのもなぁと思って、冬が来るまで寝かせておいた本。内容のほうは「飛騨の朝市」「散歩について」「物を書く話」など身近な出来事やどこかに旅行に出た時の話、ビートルズ来日公演の見物記である…

「林静一展1967〜2007」

20%OFFセールも終わってなんとなく今年も終わりという雰囲気ですね。あとは、いつもどおりマイペースに本を更新していくだけか。雑記も久しぶり。20%OFFセールでいつもより少しだけ忙しかったということもあるけれど、単に忘年会やらなんやらで飲んで帰るこ…

ウディ・アレンとアタゴオルとGS

さて、内田百けん集成も後半に突入。1日は映画の日、しかも土曜日。ということで、ウディ・アレンの新作「タロットカード殺人事件」を観ました。個人的にはウディ・アレン作品としてはいまいちだった前作の「マッチポイント」同様、スカーレット・ヨハンソ…

「植草甚一/マイ・フェイヴァリット・シングス」at世田谷文学館

気がつけば週の真ん中。 先日、世田谷文学館でやっていた植草甚一の展覧会に、終了間際駆け込みで行って来ました。会場はそれほど大きなところではありませんが、植草甚一の幅広い仕事(趣味?)をコンパクトにポイントを抑えて展示してあって、思っていたよ…

古今亭駿菊独演会

庄野潤三が1957年秋から翌58年夏まで、米国オハイオ州ガンビアのケニオンカレッジに留学していたときのことを、後年、そのときの日記を見ながらつづったエッセイ集。 ガンビアのシリーズとしては、留学生活の前半を描いた「ガンビア滞在記」が1959年、その19…

内田百けん集成12冊目折り返し地点

11月に入ってからいろいろあって雑記を書いているような状況ではなくて、気がつけば半月ぶりになってしまいました。本も全然読んでないしね。そんな感じではあるのですが、今日でこの雑記も500回目です。初めてから4年半くらいなので、一年で約100ちょっと…

深まる秋とヴィブラフォン

前に読んだ「屋上がえり」のようにテーマがきちんと決まっていないので、ときどきこれは実はフィクションなのではないかと思うときがあるのだが、実際はどうなのだろう。よくわからない。でも気分的には、実は半分くらいフィクションだったらなぁ、とも思う…

「ロックンロールミシン」とガチャピン・ムックのアパート

久しぶりに旧字体の本を読むと、すっかり忘れていてスムーズに読み進めることができない。つくづく記憶力がないことに気づかされます。文章自体はくせがなくて読みやすいので、何とか読めるけれど、定期的に読むようにしないと、吉田健一とか読めなくなって…

内田百けんと吉田健一

本家の「我が輩は猫である」を読んだのは、小学校6年か、中学1年の頃か?新潮文庫で読んだ記憶があるのだが、当然細かい内容は忘れてしまっている。この本は、設定はもちろん、登場人物のネーミングなど、「我が輩は猫である」のかなり細かいパロディとな…

偶然に会う友だち

9月の終わりくらいから、仕事が終わった頃に「今日どうする?」「お腹空かない?」「ちょっと飲んで帰る?」みたいな感じで飲みに行けなくなっているのだけど、15年勤めていた人がやめてしまったり、新しい人が入ってきたり、人事異動があったり、加えて、…

「屋上アイランド」

こういう写真集を眺めていると、毎週とは言わないまでも、月に一回くらいの割合で、何かしらのテーマにあうような場所を、身軽な格好でカメラだけ持って散歩したら楽しいだろうなぁ、と思ってしまいます。次にどこへ行くかを調べるだけでも楽しそうだけれど…

私小説を書く人は、実はお金持ち

「私の女房は機嫌のわるいときに歌を歌う。もっと機嫌がわるいときは、くちのなかで『むにゃむにゃ童子』と唱える。これが、いちばん辛い。『パパが悪いんだからね』女房が言う。私のすすめで、女房は二度の堕胎をし、生まれることのなかった子供に、私の知…

「キンダーブックの80年」展を見に行く

この本を題材にした黒澤明の「まあだだよ」がなかったら、もっと早く内田百けんの本を読んでいたように思う。そういう意味では、遠回りしてしまった気もするけれど、本質的に天の邪鬼なので、そんなことが多すぎて最近では、どうも思わない。まぁ今、この本…

秋の始まりとヴィブラフォン

まだ夏の暖かさが少しの残る秋の始まりに、涼しげな音色や弾むようなリズムが合うような気がして、久しぶりにヴィブラフォンのCDを聴いているのだけれど、今年の9月は真夏のように暑い日が続いたと思ったら、急に寒くなったりして秋の日らしいなかなかピッ…

遊びにいきたいところはいろいろあるけれど‥‥

渋谷の青山ブックセンターでの閉店セールで購入。終盤の3連休中に行ったら、それまで全品30%オフだったのが、50%オフになっていたのでかなり得した気分でした。洋書は、お店のセールに行っても、結局はamazonで買った方が安い場合もあったりするので困りま…

「東京の空 東京の土」−鷲尾洋三−

前に阿佐ヶ谷会の作家の私小説や随筆を読んでいると、どのエピソードを誰についてのものだったのかごちゃ混ぜになってしまう、といったことを書いたような気がするけれど、大正から昭和にかけての東京についてのエピソードも、だんだん作者がわからなくなっ…

突然ですが、「箱の中の豆本たち〜小さな豆本の小さな展覧会〜」に参加します

ノラがいなくなった後の取り乱し方が鬼気迫っててすごいとか、なんとか、あるけれど、単純に「〜や」、とすっかり聞かなくなってしまった呼びかけがやさしいタイトルがいい。今や「おばあさんや〜」「おじいさんや〜」しか似合う言葉が思い浮かばないくらい…

「ノラや」−内田百けん−

「ノラや」−内田百けん−

柳原良平の旅は道に迷ってばかり?

なにかにせっつかれるように気を使い、どこか気の休まることがない山口瞳の紀行文や、世界中を旅し未開地にまでも入り込み、どちらかというと旅と言うより探検に近いような開高健の旅行記(こっちはイメージか)に比べると、柳原良平の旅は、マイペースでの…

夏の終わりに聴きたいCD6枚、前編

前回、朝市について書いていたら、夕市をやりたくなってしまった。ちょっと広めの場所を借りて、市コーナーをラウンジコーナーの二つに分けて、市コーナーでは、パンやクッキー、ケーキ、もしくはちょっとしたおつまみみたいなもの、コーヒーや紅茶、アルコ…

「ますむらひろし・よしもとばなな対談講演会」

主人公の若い男女二人を中心として、午前中の人生を送っている人たちと午後の人生を送っている人たちと描いたという作品。登場人物をもう少し絞って、それぞれの人生にきちんと焦点を当てて欲しかったかな、とも思うけれど、その辺の軽さが永井龍男の娯楽小…

じいさんの歌ばかり‥‥

大佛次郎の随筆を読みたいな、とずっと思いつつも、機会がなく時間が過ぎてしまった。「猫のいる日々」について書いたのが去年の3月、ようやく2冊目です。 日々の移り変わりや出来事をとおして想う事柄が、適度な力加減でつづられていていい随筆だなぁと思…

横田基地日米友好祭の花火

渋谷のHMVの6階にある青山ブックセンターが9月で閉店してしまうそうです。オープンしたのが昨年の11月なので1年持たなかったのか〜と思うとちょっと寂しい。たまに写真展を見に行ったりしただけだったけれど、いつもがらんとしてたからなー。近くにあるリ…

「コウガグロテスク」平野甲賀展を見に行く

駒場東大前にあるNO.12 GALLERYでやっていた「コウガグロテスク」平野甲賀展を、お盆休み中12日に見てきました。11日には平野甲賀とSarudog(Mu-Stars)のトーク・イベントもあったのですが、これは行けず。というか、なんでMu-Starsなのか。展示の内容も、…

百鬼園先生んちは37度もあるそうだ

私が勤めている会社は、お盆の期間に2日、共通のお休みがあって、7、8、9月のあいだにあと2日自由にお休みをとることができます。今年は13、14日が共通のお休み、残りをいつとるかはまだ決めてません。どうしようかな〜。夏休みというイメージで考える…

屋上のことを考えていたら久しぶりに「トランジスタラジオ」を聴きたくなった

「屋上がえり」も含めて、「月と菓子パン」「踏切趣味」「ぽっぺん」「部屋にて」など、石田千の本はひかれるタイトルばかりなので、本屋さんで見つけるとつい手に取ってしまう。石田千も“同時代に生きている作家の新作を心待ちにしている”作家の一人といえ…

七夕なのにサンバ、七夕なのにソーラン

週末の富士見ヶ丘は、七夕祭りと題してなぜかサンバとよさこいソーランを踊る人たちが商店街を行進。通り沿いのお店が店の前に模擬店を出してかなり盛り上がっていたけれど、なんだかなーという感じは否めません。先日、お店を閉めてしまったくだものやさん…

バーゲン会場でいい本を見つける方法(気分的には“100の方法”と書きたいところ)

この本は、先月渋谷のロゴスでやっていた洋書バーゲンに行ったときに買った。といってもバーゲン会場で買ったわけではなくて、普通の売り場の絵本コーナーに置いてあったもので、値札に「セール」と書いてあったことを考えると、洋書バーゲンにあわせて値段…

全集を並べておけるような本棚とスペースが欲しい‥‥

内容的には「最近の日本どうなってんの」的なコラムが多いので、これに「愚者の楽園」というタイトルをつけるなんて獅子文六にしてはストレートだなぁ、と思いながら読んでいたのだけれど、(といってもそんなに凝ったタイトルをつけることもあまりありませ…

内田百けんの貧乏と吉田健一の乞食

なんだか貧乏話を続けて読んでしまった。普通なら「もういいや」という気分になってしまいそうなのだけれど、どちらも違う意味でどこかのんびりした雰囲気なので、気が滅入ることはなかったです。いや、吉田健一はほんとうに貧乏なのかわからない。乞食の格…