2003-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「私の浅草」-沢村貞子-

私は別に懐古的ではないと思うけれど、年末が近づく頃になると日本的な文章が読みたくなってしまい、20代の頃でも普段はアメリカやラテンアメリカの作家の本ばかり読んでいるのに、12月になると池波正太郎の本ばかり読んでいました。この「私の浅草」もその…

「最低で最高の本屋」-松浦弥太郎-

休日に遊びに行くちょっと前だとか寝る寸前の時間とかに少しずつ読んでいた「最低で最高の本屋」が読み終わってしまった。基本的に読みやすい文章だし、それほど厚い本でもないので一気に読んだらすぐに読めてしまうのだろうけれど、なんだかすぐに読んでし…

「早春」-庄野潤三-

庄野潤三が奥さんと神戸を訪ね、市内を歩いたり、食事をしたり、さまざまなところを見物したりするという内容で、これといったストーリーはなく作者が私の「神戸物語」というように、同行する芦屋に住む妻の叔父夫妻と、作者の大阪外語学校時代の同級生で新…

「ZWARTE BEERTJES」-Dick Bruna-

ディック・ブルーナの父親の経営する出版社A.W.Bruna & Zonn社の人気ペーパーバックシリーズ『ZWARTE BEERTJES』(Black Bear)から彼が1950年〓70年代にかけて手がけたもの1000点を収録した本。ブルーナの装幀に関しては以前から洋書で出ていましたが、こち…

「酒呑みの自己弁護」-山口瞳-

私はお酒が好きなのだろうか、ということ考えてみると、それほど好きというわけでもなくて、この本に出てくるように「酒のない国」に行ったとしても全然不自由しないのではないかと思います。それよりもお菓子がない国のほうが困るかもしれません。酒に強い…

「コーヒー入門」

カラーブックスのシリーズは一時期流行っていたみたいでいろいろな人がいろいろなところで紹介しているのを見かけたものです。なのであるところでは結構高い値段で売られていたり、あるところでは文庫本のコーナーに投げ売りのように売られていたり、とさま…

「舌の上の散歩道」-團伊玖磨-

最近、少しずつ食事や食べ物というものを生活の中心に持っていこうと思っています。そうすることで、すごく心地よい生活を送れるのではないかと思うのです。よく分かりませんが・・・・。 で、私の場合、まずは食事に何を食べるかということをきちんと決める…

「独りの珈琲」-増田れい子-

私はたいていの場合、お昼ご飯は会社でお弁当を食べているのだけれど、一週間に何回かは外に食べに行っています。何カ月前は同じ課の人と5、6人で食べに行っていてなかなかお店に入れなくてさまよったりしていたのですが、1人辞め、2人辞め、新しい人が…

「ねむれ巴里」-金子光晴-

「ねむれ巴里」は「どくろ杯」「マレー蘭印紀行」と続く作品なので本当はそれらを読んでからにしようと思っていたのだけれど、このあいだ横浜に行ったときに古本屋で見つけたのでとりあえず。 最近割と軽めの本ばかり読んでいたので、金子光晴の巴里での生活…