2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「禁酒宣言 上林暁酒場小説集」−上林暁−

これは一つの考え方なのですべての場合に当てはまるというわけではないけれど、物事を好きになるということの基準のひとつに「ひとりでする」かどうかということが挙げられると思う。例えば、映画。子供の頃はたいてい親や兄弟たち、友達と見に行っているけ…

「小黒坂の猪」−井伏鱒二−

突然ですが「物事を深く狭く掘り下げるタイプ」か「広く浅く掘るタイプ」のどちらかと言えば、私はそのどちらでもなくて、昔、友達に指摘された言葉を使うなら、「あるきっかけがあって地面に穴を掘ったら、そこからもぐらのように地下2mくらいの場所を掘り…

「半ドンの記憶」−上林暁−

上林暁、29作目、最後の作品。昔の作品も読んでみたいけれど、簡単に手に入りそうもないし、新たに出そうもないのが残念。とりあえず今日、坪内祐三が編集した「禁酒宣言」を今日はネットで注文したので届くのが楽しみ。下北のモナレコードで31日まで行われ…

「鳴るは風鈴」−木山捷平−

木山捷平の本は、表紙の絵なども含めてよい雰囲気を出しているもが多く、できれば単行本でそろえたいのだけれど、彼のゆるやかなユーモア漂う作品には根強いファンがいるようで、古本屋さんで見かける木山捷平の本は割と高い値段が付けられていて、私にはち…

「日本のよさ」−吉田健一−

日本のよさとかわるいところとか考えていると、いやな気分や憂鬱な気分になりがちなので、あまり考えたくないというのが本音。加えて私の少ない知識で、歴史等について中途半端なことを書くのもどうかと思うし、カヌー犬ブックスの雑記としてもどうかと思う…

「ハリーのセーター」−ジーン・ジオン−

「どろんこハリー」「うみべのハリー」に続いてハリーシリーズも3冊目。これでそろったと思ったら「ハリーのだいかつやく」という本もあるらしい。定価で1000円くらいなのだからわざわざ古本屋に並ぶのを待たないで、新品で買えばいいのでは?と、自分でも…

「子午線を求めて」−堀江敏幸−

「現代詩手帖」や「ユリイカ」に連載されたコラムを中心に、セリーヌと1980年代のロマン・ノワールの関係を探った文章などを加えてまとめられた本。文字数の決まった短めのものと論文ともいえる内容のものなどがバランスよく並べられていて、それがいいテン…

「取材旅行」−井伏鱒二−

定期入れをなくした。月曜日に駅でいらなくなったパスネットを捨てて、荷物が多かったのでリュックのポケットにパスケースを入れられず、違うところに入れたところまで憶えているのだが、部屋中探してみても、ない。ジーンズのポケット、テーブルの下に重ね…

「へっぽこ先生その他」−永井龍男−

古本屋イベントも無事終了し、気分的にも、体調的にも、部屋の中の様子も、ようやく今日から“通常通り”という感じです。はじめてのことだったので、本当に高校の文化祭というか、お店屋さんごっこ、という感じがぬぐえませんでしたが、たくさんの人に来てい…

「カヌー犬ブックス at foo」

2005年5月6日から8日まで、ゴールデンウィークの最後の3日間、東麻布にある foo でお店を開きました。もともとは写真やイラストの展覧会を行うような会場だったので、壁に、はんなみおのイラストや北欧の写真を飾ったり、手作りのクッキーを作ったり・・・…

「使うハッセル」−赤城耕一−

いつかブラウニーのフィルムで写真を撮ってみたいなぁ、なんて思いつつ、なんの知識もなく、そのいつかのためにブックオフにて100円で買ったのだけれど、家に帰って中古カメラ屋のサイトやヤフオクで調べてみたら、きれいなものは50万近い価格がついているよ…

「Nine Cliches」−Refely−

ベルギーの老舗レーベル“R&S”主催のコンテストで出会ったという2人組のユニット。最近、こればかり聞いてます。軽快なブレイクビーツから、ヴォコーダーヴォイスを使ったエレクトロな味付けのネオアコ、パンキッシュでバーストなドリルンベース、ソフト・ロ…

「わたしのいるわたし」−池田弥三郎−

「まだまだ先だから・・・・」なんて思っているうちに、気がつけば、fooでの3日間カヌー犬ブックス開店も今週末に。本を並べる簡単な棚や看板を作ったり、写真を大きく引き伸ばしたり、久しぶりにMOサイズの写真集を作ったり、必要なものを買いそろえたり・…