「独りの珈琲」-増田れい子-

私はたいていの場合、お昼ご飯は会社でお弁当を食べているのだけれど、一週間に何回かは外に食べに行っています。何カ月前は同じ課の人と5、6人で食べに行っていてなかなかお店に入れなくてさまよったりしていたのですが、1人辞め、2人辞め、新しい人が加わったりまた辞めたりして、9月には2人になってしまい10月からは1人になってしまいました。
一人だとどうしても「サンドウィッチでいいや」みたいなことになりがちで、サンドウィッチを片手に本を読んだり、一度定食屋でご飯を食べたあとコーヒーを飲みに行って本を読んで時間をつぶしていたりしています。食べるのが早いので定食屋などに入ると、食べ終わっても12時20分ぐらいだったりするのです。だからどうしても時間を持てあましてしまうんですよ。毎回本屋に行くってわけにもいかないしね。いやもっとゆっくり食べるようにすればいいんですけどね。

今週は天気が良かったので喫茶店から外に出ると、それほどあついという感じではないけれどなんだかちょっとまぶしい。空は真っ青で薄い雲が風にながれていたりして、「このまま帰っちゃおうかな」なんて思いながら会社に戻ってます。

「独りの珈琲」はそんな私の心に染み渡るようなエッセイで、ちょっと投げやりになりつつあった毎日を、もっと大切に過ごさなくちゃなぁ、という気分にさせてくれます。