2004-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「流れ藻」−庄野潤三−

金曜日は会社が終わってから大森で新年会。8時待ち合わせ。残業はしない予定なので6時過ぎに会社を出れば大森近辺で1時間くらいのんびりできるかな、駅前に古本屋とかないかな、お茶する時間はないだろうけどいい感じの喫茶店とかあるかな、事前にネット…

「どこ吹く風」−山口瞳−

「どこ吹く風」というのは、ここに出てくる女の人たちをさしているのではないか、という高橋呉郎の解説での言葉が本を読み進めるうちに胸に重くのしかかってくるような短編集。登場してくる男たちはたいてい会社の部長だったり、近いうちに役員になるような…

「ku:nel」(Vol.6/2004.3.1)

「ku:nel」は、号を追うごとに「都会を離れて田舎でのんびり暮らそう」みたいな雑誌になっていくような気がします。確かに東京で自分のペースで暮らしてる人ってそんなにいないのだろう。ここに出てくる人もたいていがフリーで、しかも雑誌の性格上女の人が…

「雑文集 ネクタイの幅」−永井龍男−

表題の「ネクタイの幅」は、普段スーツを着る機会のない永井龍男が、たまに背広を着て出かけると「そのネクタイいいですね」とほめられる。でもそのネクタイはもう20年も前から使っているもの。それをあまりにもそれをほめられるので、ちょっと恥ずかしい気…

「河野鷹思」

先週はちょこちょこと本を買ったので、ここの更新ができるなと思っていた割には、金、土と飲みに行ってしまったこともありなかなか更新できず。 金曜日は去年の8月から10月頃に関わっていたイベントの新年会だったのだけれど、朝、延期になったとのメールが…

「田中小実昌エッセイコレクション4 おんな」−田中小実昌−

このシリーズは、現在“ひと”“旅”“映画”“おんな”“コトバ”“自伝”と6冊刊行されいて、全部集めようと思ってます。でもやっと3冊目。いつも古本屋ばかり行っているので新刊はどうも後回しになってしまってます。 田中小実昌以外にも読みたい新刊本がいくつかあ…

「アメリカに生きる彼女たち」−片岡義男−

土曜日はときおり雪がちらつく中、部屋にこもって雪が降るなら降る、降らないなら降らないどちらかにして欲しい、なんてこの本をのんびり読んだりしてました。 日曜日は朝から晴れて散歩日和だったので表参道のPure CafeやCOW BOOKS、スパイラル(おもちゃ屋…

「男性自身 冬の公園」−山口瞳−

毎日寒いですね。明日は雪が降るとのこと。雪が降った日に会社に行くのは面倒だけれど、休みというのも嫌なものです。 何年か前、朝起きて窓を開けたら雪が積もっていて、カメラ片手に出勤したら、いつもなら7、8分なのに駅まで行くのに30分くらいかかった…

「絵空ごと」−吉田健一−

吉田健一の小説は全部絵空ごとである、なんて言いつつ、でも吉田健一の小説のおもしろさはただそういうストーリーを追うところ以外にあり、また小説というのは結局のところどれも絵空ごとに過ぎないという吉田健一のメッセージもこめられているんだ、といっ…

「Front Page: Covers of the Twentieth Century」−Stephane Duperr

先週は帰りが遅かったので、12月の終わりに注文したamazonからの荷物を週末受け取った。今回は早かったですね。 「Front Page」は雑誌、「Front Cover」はペーパーバックスの表紙を集めた本。後者は見開きで時代や作者、ムーブメントごとにまとめられていて…

「旅のおみやげ図鑑」−杉浦さやか−

杉浦さやかの絵と文章は前からわりと好きで、フリーペーパーを見つけては読んでるんですけど、ちょっと、というかかなりガーリィなので本を買う勇気はなくて、でもこの本は発売されたときからいつか買おうと思ってました。お菓子のパッケージとかスノードー…

「雀の卵」−永井龍男−

年末の古本市で見つけた短編集。全部ではないのだけれど鎌倉で暮らすお年寄りの穏やかな日々が綴られていて、どこまで本当にあったことでどこまでフィクションなのかよく分かりません。 庭に咲いた花や実、そして近くの山から飛んでくる鳥などの名前が頻繁に…

「雑文集 緑さきの風」−永井龍男−

ちょっと遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。お正月はのんびりと喫茶店で少しずつこの本を読んでました。70歳を越えた作者の鎌倉での日々の生活や古くからの知人についてなど淡々と綴られていて、この時期に読…