2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「東京の空 東京の土」−鷲尾洋三−

前に阿佐ヶ谷会の作家の私小説や随筆を読んでいると、どのエピソードを誰についてのものだったのかごちゃ混ぜになってしまう、といったことを書いたような気がするけれど、大正から昭和にかけての東京についてのエピソードも、だんだん作者がわからなくなっ…

突然ですが、「箱の中の豆本たち〜小さな豆本の小さな展覧会〜」に参加します

ノラがいなくなった後の取り乱し方が鬼気迫っててすごいとか、なんとか、あるけれど、単純に「〜や」、とすっかり聞かなくなってしまった呼びかけがやさしいタイトルがいい。今や「おばあさんや〜」「おじいさんや〜」しか似合う言葉が思い浮かばないくらい…

「ノラや」−内田百けん−

「ノラや」−内田百けん−

柳原良平の旅は道に迷ってばかり?

なにかにせっつかれるように気を使い、どこか気の休まることがない山口瞳の紀行文や、世界中を旅し未開地にまでも入り込み、どちらかというと旅と言うより探検に近いような開高健の旅行記(こっちはイメージか)に比べると、柳原良平の旅は、マイペースでの…

夏の終わりに聴きたいCD6枚、前編

前回、朝市について書いていたら、夕市をやりたくなってしまった。ちょっと広めの場所を借りて、市コーナーをラウンジコーナーの二つに分けて、市コーナーでは、パンやクッキー、ケーキ、もしくはちょっとしたおつまみみたいなもの、コーヒーや紅茶、アルコ…

「ますむらひろし・よしもとばなな対談講演会」

主人公の若い男女二人を中心として、午前中の人生を送っている人たちと午後の人生を送っている人たちと描いたという作品。登場人物をもう少し絞って、それぞれの人生にきちんと焦点を当てて欲しかったかな、とも思うけれど、その辺の軽さが永井龍男の娯楽小…