2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「マジメ人間」−山口瞳−

私小説とも少し違うような、身辺小説、もしくはエッセイとも言えるような作品と、フィクションと思われる作品が、半分ずつ収録された本。例によってかなり自虐的なのだが、これだけ山口瞳の本を読み続けていると、それほどつらい感じを受けなくなってしまう…

「ごぶ・ゆるね」−安藤鶴夫−

エレベーターを出ると、さっきまでの雨はすっかりやんでいて、ガラスのドアの向こうはまだ明るい。会議室をでたときに、視界の片隅に入った廊下の奥のガラス窓を見た時には、外が暗く見えたので、少しびっくりした。ガラス自体に暗い色が入っていたのだろう…

「河岸忘日抄」−堀江敏幸−

2月に出たばかりの堀江敏幸の長編小説。正直言ってこんな早く手に入るとは思ってませんでした。しかもブックオフで。最近、ブックオフで前の作品もときどき見かけるようになったけれど、少しずつ売れてきているのかな。 物語のストーリーとしては、30代初め…

「IT’S A STAMP WORLD! 〜切手に恋して〜」

「Stamp stamp stamp Europe」を読んだ勢いで、プチグラから出ているこんな本も買ってみた。プチグラだけあって、かわいさやデザインの良さに関しては、こちらの方がいいし、東野翠れんや江口宏志、パラダイス山元、小柳帝、やなせたかし・・・・など、人脈…

「木下大サーカス」

味の素スタジアム特設会場で行われている木下大サーカスに行って参りました。何年か前に行ったボリショイサーカスは、東京ドームの特設会場で、ビルなどの建物の隙間にテントが建てられていましたが、、味の素スタジアムの周りには何もないので、テントがぽ…

「月と菓子パン」−石田千−

唐突言うと、エッセイと随筆の使い方の違いが分かなくって、文字の感じでどうも随筆のほうが堅い感じを受けてしまったり、単に「随筆」→「エッセイ」という時代的な変化だけなのかなと思ってしまう。 でも最近、読んだ本によると、作家が作品を書く合間に身…

「クロッカスの花」−庄野潤三−

週末は、初夏のような暖かさでジャケットを着て歩き回っていると、汗をかいてしまうくらいだったのに、週が開けてからは雨続きで、冬に戻ったような寒い日になってしまった。せっかく咲いた桜も散ってしまったんだろう。今年は、3月になってもなかなか暖か…

「小さな手袋/珈琲挽き」−小沼丹−

吉祥寺のDropで隔月第2金曜に行われているフェビラス・パレードというイベントに行く。パレードは、友達がDJをやっているので、ときどき遊びに行く。いやよく考えてみたら、たまに、くらい。冬のあいだは、吉祥寺まで自転車で行くのは寒いので、12月、2月…

「甘酸っぱい味」−吉田健一−

昭和32年、3月から6月にかけて、熊本日々新聞に連載された随筆をまとめたもの。「甘酸っぱい味」というタイトルですが、食べものや飲みものについて書かれたものばかりではなく、言葉や雑誌・新聞について、東京や大阪などの都市、文明、戦争や政治・歴史…

「悦ちゃん」−獅子文六−

朝の8時就寝。mother dictionaryのフリマに行くので、9時半には起きなくてはいけないので、出かける前くらいに起こしてもらえるだろうと思って、ソファーで寝ることにする。・・・・と思ったのだけれど、隣で寝ているミオ犬も、隣の部屋から目覚まし時計の…

「ルウ・ドーフスマン デザインワーク」−ルウ・ドーフスマン−

ルウ・ドーフスマンは、CBSの前副社長兼広告・デザイン担当クリエイティブ・ディレクター。数限りない広告、プロモーション用パッケージ、書籍、パンフレット、電波による宣伝、展示物やデザイン企画に関して、宣伝マンとしてクリエイティブ・ディレクターと…