2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「ガンビア滞在記」−庄野潤三−

しばらく庄野潤三はいいかな、なんて思っているとなぜか見つけてしまう。探している本はなかなか見つからなかったりするのにね。 1957年の秋から翌58年の夏までロックフェラー財団の研究員として、オハイオ州ガンビアのケニオン大学で過ごした日々を何の奇も…

「耳学問・尋三の春」−木山捷平−

旺文社文庫から出ている木山捷平の本が手に入るなんて思ってもいなかったのでうれしい。中身はもちろんのことだけれど、講談社文芸文庫と違って表紙もいい感じだし・・・・。 前回、「戦後に書かれた戦時中の体験談はあまり信じられない」なんてことを書いた…

「雑誌記者」−池島信平−

池島信平は、1933年に文藝春秋社に入社し、「文藝春秋」の編集長などを務めた人。1973年、社長在任中に急逝した。正直なところ、私はこれまで「文藝春秋」を一度も買ったこともなく、読んだこともない。そういえば去年、「文藝春秋」に掲載された随筆を集め…

「やってみなはれ・みとくんなはれ」−山口瞳・開高健−

「どちらにしろいつか買うだろうし・・・・」と思って、あまり内容を確認もせずに本屋さんで見かけるたびに流していた本。赤玉ポートワインで莫大な利益を得ながら、危険を冒して日本初の国産ウィスキー製造に取り組み、戦後には念願のビール市場参入を果た…

「イソップとひよどり」−庄野潤三−

今年はあまり雨も降り続かず、梅雨らしくない。明日は夏至なので一年で一番昼間が長いときなので、こういうときに定時で会社を出たりすると、外が明るくてうれしくなってしまう。といってもそうそう定時であがれるものではないが。 デンマーク、スウェーデン…

「ku:nel」(Vol.14/2005.7.1)

別になにが忙しいというわけではないのだけれど、家に帰ってうだうだしているうちに、すぐに寝る時間になってしまい、雑誌などを読んでいる余裕がない。だからこの「ku:nel」も5月の終わりに、ポイント欲しさにわざわざタワーレコードまで行って買ったのに…

「木彫りの兎」−山口瞳−

山口瞳は私小説の作家といえるのだろうか。「江分利満氏の優雅な生活」をスタートとして「血族」「家族」をその到達点とし、それを補う形で「男性自身」が存在すると考えるならば、山口瞳の小説は、(過去やルーツを含めて)自身の身辺を語ったものと言える…

「ウォーター・ブルー・カフェのスマーフケーキ」

6月13日は私の誕生日。歳男。というわけで日曜日に自分のうちで、友達数人と誕生会をやりました。なんだかんだと20代の頃から誕生会をしてますね。写真は西荻にあるウォーター・ブルー・カフェで作ったスマーフケーキ。イラストのコピーも持っていくとオリ…

「わが切抜帖より」−永井龍男−

「カレンダーの余白」に続いて昭和43年に発表された2冊目の随筆集。タイトルにあるように新聞や雑誌などで気になった記事を紹介する形のものや酒に関する交遊録「酒徒交傳」、中原中也、直木三十五、古川録波、菊池寛など、同僚や友人たちの思い出やエピソ…

「娘と私」−獅子文六−

少し早めに仕事を切り上げてブックオフに寄って帰る。定期券内にブックオフがあるとつい寄ってしまうのは私だけか。平日の夜は、漫画の立ち読みする子供たちもそんなにいないし・・・・。とりあえず100円コーナーから眺めていくのだけれど、下の棚に何冊か本…

「This Is Venice」「This Is Ireland」−Miroslav Sasek−

サセックの旅行絵本は、復刊されるたびに買っている。 多分、毎月2冊ずつ、といった感じで復刊されるのではなく、不定期に(?)ある程度間隔があいて復刊されるので、買いやすいのだろう。代官山の本屋ではじめてこの2冊を見かけたのはかなり前のことだっ…

「Petunia」−Roger Duvoisin−

久しぶりにアマゾンで買った本のうちの一冊。前回(といってもそれがいつだったか?)注文したときは、品切れか何かで手に入らなかったのだけれど、今回は意外と早く届いたのでうれしい。翻訳もされていて、日本語のタイトルは「がちょうのペチューニア」と…