屋上のことを考えていたら久しぶりに「トランジスタラジオ」を聴きたくなった

canoe-ken2007-08-09

「屋上がえり」も含めて、「月と菓子パン」「踏切趣味」「ぽっぺん」「部屋にて」など、石田千の本はひかれるタイトルばかりなので、本屋さんで見つけるとつい手に取ってしまう。石田千も“同時代に生きている作家の新作を心待ちにしている”作家の一人といえるかも。歳も近いしね‥‥(あまり意味はなし)。
とはいうものの、実はあんまりきちんとチェックをしているわけでもなくて、この本もちょっと前に、吉祥寺にあるダーチャというカフェで、北村範史は、石田千に同行して屋上の写真を撮った北村範史の写真集を見てはじめて知りました。その写真集がよかったので、個人的にはこちらの本にももう少し写真を載せて、片岡義男の本みたいに文章と写真が同じくらいの比重になっていたらなぁと思ってしまった。

大学生の頃、同じ研究室に喫煙者がいなくて、当然、研究室内は禁煙だったので、よく校舎の屋上に上ってたばこをすいながら、本を読んだりしてました。そういえば、学校がお休みの時に、ポータブルプレーヤーと簡単なお弁当とおやつを持っていってピクニックみたいなこともしましたね。まぁ今思えば、20歳も過ぎて高校生みたいなことしてるなぁ、という感じですが‥‥。
改築される前の古い校舎だったので、完全に閉まらない窓があるのは当然で、セキュリティもきちんとしてなかったし、屋上にあがる鍵も壊れていたし、はたまた階段はあるのにその先がコンクリートで固められているところがあったりして、夜中とか一人で校舎を歩いているとかなり怖かったです。

デパートは別にすると、なんとなく、屋上には入れないという気持ちがあるので、普通の雑居ビルなどで屋上に上がれたりするとうれしい。最近は高いビルが多いので眺めがいいというよりも、屋上という非日常的な空間と見上げる空の感じがいいのだと思う。屋上に上がったからといって、缶コーヒーとかを片手にたばこをすって、縁に寄りかかるくらいしか、特に何をすることもないというところもいい。住んでいる所や会社の近くに、そんな風に手軽に屋上に上れるようなビルがあったらいいのにな〜。無理か。