「イソップとひよどり」−庄野潤三−

canoe-ken2005-06-20

今年はあまり雨も降り続かず、梅雨らしくない。明日は夏至なので一年で一番昼間が長いときなので、こういうときに定時で会社を出たりすると、外が明るくてうれしくなってしまう。といってもそうそう定時であがれるものではないが。
デンマークスウェーデンフィンランドと北欧の国を回ったのは一昨年の今頃の時期だったのだけれど、そのときは11時近くまで明るくて、6時前からカフェやバーで飲んでいた人たちが(デンマークなどは、5時過ぎにはお店がほとんど閉まってしまう)、まだ夕暮れといった雰囲気ですらない明るさの8時くらいから公園や遊園地に人が集まってくる、なんて風景を、ものすごくうらやましい気持ちで眺めていたのを思い出す。このまま晴れの日が続くようだったら、会社が終わった後、近くの東京タワーに行ったりバッティングセンターに行ったりするのもいいかもしれない。

日曜日は、東麻布のfooで行われた、うれし屋さんのフリマに段ボール1箱分の本を持って参加。屋内とはいえ、この時期のフリマでこんなにいい天気だなんて、うれし屋さんはなんて日ごろの行いがいいんでしょうか。
というわけで、吹き抜けのテラスは気持ちいい空間になっているし、訪れる人のほとんどが、うれし屋さんの着物や布、毛糸が目当ての女の子ばかりだったので、私は片隅に本を置きっぱなしにしたまま、オープンテラスでコーヒーを飲んだりクッキーを食べたり、タバコを吸ったりしつつ、小学生の男の子と遊んだりと、のんびりと休日の一日を過ごしてしまいました。5月の自分のイベントのときはあまり天気も良くなかったし、自分が主催なのでそうそうだらだらともしてやれなかったので、こういう風にちょこっとだけ参加するというのは楽しい。もう何年もカバーから出していないのに「ウクレレ持ってくれば良かった」とか、子供がずっといるんなら「ビューマスターを持って来ればよかった」なんて思っていたり・・・・。店主がそんな感じなので、当然、本のほうはほとんど売れず、持って行った本をそのまま持って帰るという羽目になってしまいましたが・・・・。
それにしても、来る人、来る人、誰もが置いてマネキンに着せてある着物や布を見て、「かわいい」という言葉を連発しているのにはびっくり、いやぁ、36年間でこれほど「かわいい」という言葉を聞いた一日はないです。女の子にとっての「かわいい」という価値、あるいは言葉というのは不思議だなぁと、しみじみ思う。