「わが切抜帖より」−永井龍男−

canoe-ken2005-06-12

「カレンダーの余白」に続いて昭和43年に発表された2冊目の随筆集。タイトルにあるように新聞や雑誌などで気になった記事を紹介する形のものや酒に関する交遊録「酒徒交傳」、中原中也直木三十五、古川録波、菊池寛など、同僚や友人たちの思い出やエピソードを語ったものなどで構成されています。個人的にはやはりさまざまな作家たちが次々と登場する「酒徒交傳」が興味深い。もちろん変わっていく鎌倉の様子が描かれる身辺雑記もおもしろいけれど・・・・。先日、講談社文芸文庫の巻末に掲載されている作品リストをチェックしたら、このような随筆集もほぼ読みつくしている感じになってきていたるので、これからは一冊一冊大切に読んでいくことにしたい。

週末は、ミシェル・ガン・エレファントばかり聴いてました。私にとってミシェルというと、やはりデビューアルバムから「チキン・ゾンビーズ」までの、ブリティッシュ・ロック、モッズ、パブロック的な佇まいの頃までしか真剣に聴いてない。その頃はライブにも行ってました。でもバンドのサウンドがガレージっぽくなっていったこともあり、それ以降はほとんど追いかけていません。もっともそういうファンっていっぱいいるのではないだろうか。まぁミシェルを聴かなくなった一番の理由は、単にその頃からロックという音楽にほとんど興味がなくなってしまったという理由が大きい。もう1998年以降のU.K.ロックがどうなってるのか、なんてぜんぜんわからないです。
それでも解散してから、2カ月に一度か二度くらいなぜかミシェルばかり聴きたくなる日があって、そういうときにまず聴くのは、「カサノバ・スネイク」だったりする。単に日本のロックバンドを知らないので、ついこればかり聴いてしまうのかもしれないれけど、このざらざらした乾いたサウンドは唯一無二のもので、今でも私にとっては相変わらず最高のロックバンドかもしれない。