「集金旅行」−井伏鱒二−

canoe-ken2005-03-06

荻窪にあるあるアパートの主人が死んで、小学生の男の子がひとり取り残された。主人と親しかった主人公は。部屋代を踏み倒して逃げた人たちから勘定を取り立てるため、昔の恋人に慰謝料を請求する年増美人と一緒に、岩国、下関、福岡、尾道、福山と集金旅行に出る・・・・という話。
といっても取り立てに手こずるようなトラブルもなく、どちらかというと主人公たちとその土地で出会う人々とのやりとりがおもしろく、紀行文(というとちょっとおおげさかも)としても読めます。小説なんてそんな大げさではなく、こんなちょっとした話に、ちょっとした+αがあればいいんじゃないのかな。もちろん文章自体の魅力というのもあるけれど。ちなみに1957年に佐田啓二岡田茉莉子主演で映画化されてます。

土曜日は午前中から表参道へ。で、用事が済んだ後に、ドラゴンフライカフェでキッシュを食べて、カウブックスをのぞいて、近くの雑貨屋(名前は忘れた)でパリのフローディングペンを買って、ギャラリー360°で、「日本の60年代のグラフィック」を見て、ロンズデイル、ブックオフといつもの道を歩き、明治通りから渋谷に出たのだが、スーツに革靴のせいか、荷物が重いせいか、太股がすでに筋肉痛。普段、私服で会社に行っているにしても、会社員としてそれはどうなんですかねぇ。