「石版東京図絵」−永井龍男−

大工の息子として神田に生まれた主人公の日露戦争から関東大震災を経て太平洋戦争の敗北までをたどった長い生涯を描きつつ、失われた下町の人情や職人たちを描いた本。
吉田健一もそうなのですが、永井龍男の小説もストーリーはわりと二次的なものに過ぎなくて、まず書き残しておきたい強いなにかがあって、それにあわせた物語があるというスタンスで小説を書いているので、小説を読んでいてもときどき随筆を読んでいるような気分なります。文章的なスタイルは全然違うんですけどね。

10月に初めて行った以来いつか行こうと思って毎週スケジュールをチェックしているものの、なかなか行く機会のなかった高円寺の西部古書会館に行ってみた。とりあえず西荻に出て総武線を待っていたら、ふと中野の中古カメラ屋を思い出し足をのばすことにする。
周りが最近続けてカメラを買ったせいというわけでもないけど、ちょっとコンパクトカメラが欲しいという気分なのです。このところ一眼レフを持ち歩くのはつらいので、オートハーフを持ち歩いているのだけれど、ピントなどが自動なのでちょっと物足りない。少なくとも自分でピントを合わせられるといいなぁと思ってます。ハーフはハーフでおもしろいんだけれどね。
フジヤカメラは前にOM1のレンズを買ったことがあるお店で、中古屋としては大きいし、少しだけれどコンパクトカメラも置いてあります。でも結局今日は欲しいと思うものが見つかりませんでした・・・・。それよりも店内が年配の男の人でいっぱいだったのには驚きました。

高円寺ではどこかで何か食べようと思いながら結局どこにも入る気になれずうろうろと古本屋巡り。で、目的の西部古書会館へ。いやー商店街からちょっとはずれたところにあるのに遠くからでも人だかりになっているのがわかるくらいの人だかりでびっくり。前回行ったときはそれほど人がいっぱいだったという記憶はないんだけどなぁ。それも年配の男性ばかり・・・・。
自分の趣味がどうもおじさんになっている気がしてちょっと「・・・・」な気分になりました。