「男性自身 巨人ファン善人説」-山口瞳-

続けて山口瞳。「週刊新潮」で昭和38年から連載していたコラム「男性自身」をまとめた本。内容はここに書くほどではないけれど、電車の中で、喫茶店で、ちょっとした待ち時間に、寝る前にちょっと・・・・などいろいろなときにいろいろなところで気軽に読めて楽しい。

歳をとったせいなのか、夏の間は複雑なストーリーとか、深刻な物語が展開する本を読む気にはなれなくて、長居し過ぎると寒くなってしまう喫茶店でちょっと涼んでいるといったくらいの時間で、さらっと読める感じのものがいい。そういう意味でこの本は夏の読み物としてはぴったり。欲を言えば柳原良平のイラストがもっと大きく、数も多くあったらいいのに、と思います。

とりあえずこういうのを夏の間に読んでおいて、それがもの足りたくなった頃には、どこでも落ち着いて本が読める季節になっている・・・・といいですけど。