「諷詠詩人」−上林暁−

canoe-ken2006-11-11

高橋鏡太郎を題材にした「諷詠詩人」や、死期が迫り寝臥せっている父親を見舞うために故郷に戻ったときの様子を描いた「目下帰省中」や「生家にて」、刑務所にいるらしい幼なじみからきたお金の工面のための手紙に対してあたふたとするする「番外番地からの手紙」・・・・といった作品を収録した短編集。高橋鏡太郎については、上林暁だけでなく、吉屋信子が「月からきた男」で、石川桂郎が「俳人風狂列伝」でとりあげているとのこと。もちろん私は知りませんでしたが、「戦後、東京新宿西口の酒場に入り浸り、その店主に死ぬまで面倒をみてもらった」、「まわりの友人に迷惑をかけ続け、愛想をつかされたため、重症の結核患者の痰を飲んで病状を悪く見せた」など、数多くの逸話がある(らしい)無頼派俳人。ついには市ヶ谷の崖から転落死を遂げる。「諷詠詩人」では、その死をきっかけとして、数は多くないが、著者にとってなんとなく気になってしまうといった感じの高橋鏡太郎との交流が描かれてます。

札幌から帰ってきて、スペースシャワーTVで放送されていた中目黒テレビを見ながら、コーネリアスのライブのチケットを取った。来年3月9日のリキッドルームなので、まだまだ先だけれど、堀江博久清水ひろたかあらきゆうこというバックのメンツもいいし今から楽しみです。番組の方は、9月29日に六本木で行われた完全招待制のコンベンションの模様を独占オンエア、ということでかなり期待していたのだけど、期待していたよりもライブの様子が流れず、本人が出てきたりすることもなく、「SENSUOUS」からのPVがほとんどでちょっとがっかり。PV自体は音とシンクロしていていいんですけどね。それにしても今回のアルバムではベックなみにPV撮ってます。DVDとか出るのかな。

ところで、10月の終わりにコーネリアス、11月には延期されていたドゥーピーズのアルバムが出たら、今年はそれだけでいい年だ、なんておおげさに考えていたのだが、ドゥーピーズのほうはまた延期になったらしいですね。う〜ん。11年ぶりだし、あと1年くらい延びてもぜんぜん違いはない、といえばない、のですが、出るのかどうか不安・・・・。