「新装版 諸君!この人生、大変なんだ」−山口瞳−

この本も山口瞳の中ではちょっと敬遠してました。それなのにちょっと読み始めたら止まらなくなってしまった。いちいちうなずきながら読んでしまうのは、多分、これまで山口瞳の本を読んできて、彼がどんな葛藤を抱えていたのか、どんな風に自分の仕事を行ってきたのか、どんなに自分の周りの人たちを大切にしてつきあってきたのか・・・・など断片的、表面的かもしれないけれど分かってきたからで、これをはじめの頃に読んでいたらこんなに素直に受け入れられなかったのではないかと思う。単に私が歳をとって少しでも「この人生、大変なんだ」と思えるようになってきただけかもしれないけど。確かにこれを20代はじめに読んでも全然実感わかなかっただろうしね。
特にはじめに掲載されているサントリーの広告の文章は、押しつけがましくなく、嫌みでもない適度な含蓄を含んだ内容と自分の経験、そしてユーモアの味付けが絶妙で、読む人はつい納得し、うなずいてしまうのではないか。なんて思うのも・・・・。

で、話が変わりますが、週末、国立に住んでいる友達の結婚パーティがありました。その友達は、多分10年以上国立に住んでいて、週末には近くの飲み屋でDJをやったり、多分DJをやらないときもそこで酒を飲んだり、フリーの人なので昼間は街を歩いたり・・・しているのだろう。パーティもその飲み屋で行われて、その飲み屋の常連の人や奥さんが働いているTSUTAYAの仲間が出席したりしていてほんとに国立に根をおろしてるんだなぁ、という感じ。別の意味で「それでいいですか」とつっこむところ満載の人ではあるんですけどね。

いや、この人生、大変なんだよ。きっと。