「田中小実昌エッセイコレクション1 ひと」−田中小実昌−

canoe-ken2005-07-11

根気がないのか、あきっぽのか、一つのシリーズをきちんと集めると言うことができなくて、「田中小実昌エッセイコレクション」もまだ全部読んでいなかったりします。もう刊行されて3年近く経っているのでそろそろそろえておかないと手に入らなくなってしまいそう。田中小実昌の昔の本は高くて買えないので、少なくともこのくらいは、と思う。ちなみ実を言えば、出ると知ったときはあんなに盛り上がったちくまの「井伏鱒二文集」もそろってなかったりします。
「ぼく」「おんなたち」「酔払交遊録」「作家たち」「家族オペレッタ」「戦友・旧友」と章に分けられた交友録。個人的には梶山季之から山口瞳そして植草甚一に続く流れがねぇ・・・・たまらないわけですが、田中小実昌のおもしろさという点ではどうだろうか。やはり新宿の飲み屋のおねーちゃんたちとのやりとりを読んでいる方がおもしろいし、この人にしか描けないものだと思う。

週末の話になってしまいますが、金曜の夜、仕事を無理矢理切り上げて、北沢440でミスゴブリンのニアミスゴブリンフェスタに行って来ました。ミスゴブリンは、ミオ犬が4月に長崎に帰ったときに「たてまつる」に行って、高浪高彰さんからCDRをもらってきたのだけれど、あんまり実はあんまり聞いていなかったりする。
このイベントもたまたまその前の週にイベントでDJをやるJUICYちゃんと吉祥寺ですれ違って、初めて知ったという次第。6時開場、7時開演。金曜の夜、いくら仕事を無理矢理切り上げてといっても会社を出たのは7時近くになってしまう。でもホームページではアコカとミスゴブリンが出演、DJは高浪敬太郎JUICYちゃんということだったので、ミスゴブリンが出る頃までに着いて、ちょっと高浪敬太郎のDJが聞ければいいや、なんて思いながらご飯を食べたりして、440についたのは8時過ぎ。そしてまずお客さんの多さにびっくり。決して広い会場ではないけれど後ろの方まで人がぎっしりで前に行けないくらい。おまけに遠くから来ている人もいるみたいで「もうすぐ新幹線の時間だから後ろの方でぎりぎりまで見てる」だとか「今日は子供が40度の熱を出してるんだけれど、旦那にあずけてきたのよ」なんて声が聞こえてくるし、ステージで繰り広げられているのは、なんだかコントみたいな芝居で頭の中は、びっくりを通り越してもう「???」状態です。そんな「???」状態が一時間近く続いてやっとアコカがバンドではなく劇団なのか、と気づいたり・・・・。結局、ミスゴブリンのライブが始まったのは9時半という・・・・。ライブ短いっすよ!曲もなんだか今何年なのだろうか、と思うくらいの打ち込みテクノ歌謡で懐かしいかなり気分。サウンドは80年代、歌は50、60年代(以前)という感じかな。

というわけで、下北にはいろいろな人がいるなぁ、と。なんだか驚いてばかりのイベントでしたが、一番びっくりしたのは高浪敬太郎の容姿がピチカートの時とほとんど変わっていなかった、ということかもしれません。